2021年10月24日日曜日

第6次エネルギー基本計画の電源構成は間違いである。グレタさんは放射能を出してまでCO2を出すなとは言っていない。

  第6次エネルギー基本計画の2030年電源構成は大まかに四つのエネルギーに丸められる。「原発が2割、再エネが4割、石炭が2割、LNGが2割」。本来、計画とは目指すべき目標を立てるものである。そうなっていないから、この電源構成は間違いである。今回の電源構成を決める要因は四つある。

 一つ目は、「原発は可能な限り減らしたい」、

 二つ目は、「再エネは最大限導入したい。4割から更に高みを目指せる」、

 三つ目は、「石炭は減らさなければばらない」、

 四つ目は、「2050年カーボンニュートラルを実現したい」。

この四つの要因の解となる電源構成は、「原発ゼロ(2割減)、再エネ5割(1増増)、石炭ゼロ(2割減)、石油1割(1割増)、LNG4割(2割増)」である。

 基本計画は、一つ目と四つ目の要因が著しく相反すると言う。四つ目を立て、相反する一つ目を下ろす解を出したが、間違いだ。何故なら、一つ目の方が四つ目の要因より目指す重さが大だからだ。放射能の方が、CO2よりも環境に遥かに悪い。環境適合性だけでなく、安全性でもだ。カーボンニュートラル達成は下ろさなくとも2060年に延ばせば良い。そして、原発ゼロの電源構成を設定するのが正解である。福島事故の放射能の環境処理は、現に、こんなに困っている。原発をやめるためにカーボンニュートラルの実現時期が遅れて、日本を、どこの国が非難出来ようか。中国は2060年だ。グレタさんも、放射能を出してまでCO2を出すなとは言っていない。電源構成決定の要因に、もう一つ有る。「国民一人ひとりの省エネが肝要」。正解の電源構成は、その達成に、国民が意欲と責任を持って、即ち政府の言う「自分ごととして」目指せられる計画である。