2018年4月14日土曜日

もりかけ問題の本質

 もりかけ問題は安倍首相が随所に忖度があることを分かりながら、それに委ねていることからして既に不正である。「妻が関与しているなら首相を辞める」は「関与の証拠を有れば隠せ」という役人へのサインになる。
 安倍首相は選ばれた人には、大きなことを成し遂げれば小さな不正は許されるという、ドストエフスキーの「罪と罰」の主人公ラスコーリニコフのような考え方をする人かもしれない。日本経済を向上させれば、もりかけ問題の数億円や一大学の新設は許される。拝金主義者の本領である。
 しかし、安倍首相がやろうとしている大きなことは経済だけでない。他に大きなことが、小さなことと同じやり方でなされることが怖いのである。済んだことは集団的自衛権、進行中のものでは原発とその輸出、将来は憲法9条。
 役人は議員の個人情報を掴み、黙らせる。安倍首相が役人を通じて議員を黙らせるのは朝飯前だ。そして、国民が自由に議論する、或いは考える機会を摘むことだけに終止する。