2022年6月15日水曜日

電力需給逼迫の対策は、「原発9基の稼働」ではなく、国が「予備率算定不正」を認め、原発9基分の休止中の石油火力発電を、冬のマイナスの東電管内予備率に算入すること。


 
(続・続)

 電力需給逼迫の原因の一つは、「大手電力会社が火力発電の休廃止を進めたこと」は
 ”間違い”。         →   正しくは、「休止した火力発電を再稼働しないこと」


 JERAは、保有する「石油」火力発電の全て 15基、合計出力、1000万kw、燃料 重・原油を、約5年かけて、2020年4月までに長期計画停止
  
    広野火力4基 1号機(60万kw),2号機(同左),3号機(100万kw),4号機(同左)
  鹿島火力6基 1号機(60万kw),2号機(同左),3号機(同左),4号機(同左)
           5号機(100万kw),6号機(同左) 
  大井火力3基 1号機(35万kw),2号機(同左),3号機(同左)
  渥美火力2基   1号機(70万kw),2号機(同左)
   この内、大井火力を今年3月に廃止し、現在、12基、900万kw、原発9基分

  JERAの説明
 これらは、確かに古いが、メインテナンスが続けられており、使用前点検等に、基によって、1、2ヶ月から半年掛かるが再稼働出来る。 順次、廃止していくことも考えていた。 
  今、電力会社間でLNGの取り合い。
 LNG火力の長期計画停止したもの(姉崎5号、知多5号)から先に動かすが、
 これらの石油の 長期計画停止したものは、LNGの次に動かせる。

 JERAは、東電(送配電事業者の「東電パワーグリッド」)から「電源別の電気」の注文を受けて、その「電源」を動かす。石油火力発電を再稼動するしないは、東電から石油火力電気の注文が入るかどうかに依る。
  予約注文も含め、LNGと石炭火力の電気の注文が入るだけ。東電(東電パワーグリッド)から、石油火力電気の注文が、2020年4月停止して以来、今まで、一切無い。
 需給が今夏より厳しい、マイナス予備率の来冬(1月)も、これらの石油火力は動かされない。
   
    東電管内の来年1月のマイナス予備率の安全予備率を越えてメークアップする過程
          (注)火力60万kw1基が、ほぼ1%。
     マイナス0.6%(@5月25日 電力広域的運営推進機関発表)
    →1.5%(@6月28日 広域的機関 発表 
        要因:新地火力(100万kw)3月地震からの復旧間に合う他、赤穂火力、
        東京東北間運用容量増)    
    → 4%(7/20萩生田経産相 東で190万kw手当てと発言。
                        姉崎5号(60万kw)、知多5号(70万kw) がまた使える。
        後1基は資源エネ庁教えない)
    → 5%(新設 姉崎1号(65万kw)2月稼働 の試運転のkwhが1月に使える)

  他の、どの大手電力会社も、石油火力発電を必要に応じ機動的に使っている。長期計画停止中の石油火力は有るが、安全予備率を確保した上で止めており「大丈夫」と言っている。
 電力会社、安定供給責任が使命。JERAも同じ。
 マイナス予備率になっても、長期計画停止の石油火力を使おうとしないのは東電だけ。

 誰が、JERAの石油火力を再稼働しないのか。
   →   国有化された東電だからこそ出来ること。 東電の支配株主の国が、JERAに石油火力電気を注文しないと決めている。(資源エネルギー庁の画策)

 何のため 
   → 需給逼迫を演出して、BWRの再稼働をやりやすくするため。特に東海第二原発(今冬、再稼働予定だった)と柏崎刈羽原発

(追記)
 このJERAの石油火力を需給逼迫対策として動かすコストは ”小さい”。
  短期の待機運転(太陽光発電が予想に反した時の出力アップ)→  燃料費最小限
  高経年で減価償却済み   →  固定費は殆ど只 
     「太陽光発電に圧されて火力発電休廃止」 
       → しかし、バックアップ調整する時の火力の稼働率低下のコストも殆ど只

 石油の重要性 
 → 化石燃料内での「多様化」の必要性( LNG、石炭、石油)  
  太陽光発電の変動の調整を通じて、その普及をもバックアップする電源

電力需要の減少 →  後、2、3年で、電力需給逼迫を材料に、原発再稼働を言うことはできなくなる。→ 資源エネルギー庁の焦り





 1. 「電力需給逼迫」は、政府と東電が原発の再稼働を進めるために、作り出しているもの。

 今、「電力が不足するので、原発の再稼働が必要だ」という論調が盛んになっている。しかし、「電力需給逼迫」は、作られたものだ。東電は、火力発電部門を担当するJERA(中部電力の同部門も吸収統合)の石油火力発電の全て15基、合計出力1,000万kwを2020年4月までに休止した。原発10基分で、いまだに1基も動いていない。大手電力会社とも、火力発電を、石油を休廃止し、LNGと石炭に絞っている。原発を再稼働しなくても、これらの石油火力発電から再稼働すれば、需給逼迫の心配は全く無い。

 東電の15基の石油火力発電は、高経年の発電所だが、稼働できるよう維持管理は続けられており、立ち上げるのに、基によって1、2ヶ月から半年掛かるが、再開出来ないということはない。動かせるけど動かさないのだ。供給予備率の算定では、これらは、全て動かないことになっている。

 去年の冬の需給逼迫を前に、政府は申し訳のように、火力発電所の休廃止を事前届出制にすると広報し、東電はLNG火力の姉崎発電所5号機60万kwを再開しただけである。そして、3月の需給逼迫が起こった。

 これらの石油火力発電を休止した理由を「増える太陽光発電に押されて、石油火力発電の収益性が下がったから止めた」と説明している。太陽光発電の日照に応じ変動する発電量を、全体需給の一致を取るよう火力発電がバックアップ調整する。太陽光発電が増えてきて、この調整コストが嵩み、石油火力発電の収益性が悪化して止めたという意味だ。電力の安定供給にかまわず、しかも、他電源に比べ格安の太陽光発電を国民が賦課金を負担して導入しようと努力しているのに、安易にやってはいけないことだ。ましてや、次に述べるように、この調整コストは殆ど只だ。

 需給が一致して火力発電が電気を供給しているとしよう。そこへ、太陽光発電の電気が加われば、需給の一致を崩さないよう火力発電は同量の電気を、燃料フィードを落として減らす。燃料フィードを落とした分、火力発電の稼働率が低下する。即ち、固定費が回収出来ない。しかし、高経年の15基の石油火力発電所は、減価償却を終わり、殆ど固定費は掛からず、調整コストは殆ど只だ。

 休止した理由として、高い石油価格による収益悪化やCO2のことを言っているものもある。しかし、需給逼迫対応では、その影響は最小限に抑えられる。太陽光発電の突然のバックアップの時や需給逼迫が予想される時に、素早く出力を上げられるよう最低限の石油燃料フィードで待機運転する石油火力発電を複数基、準備しておけば良いからだ。

 上に理由について述べたが、これが、どうであれ、政府はこれらの石油火力発電を動かせるのに動かさないで、予備率から外しマイナス予備率を作り出し、そのことを国民に知らせず、「電力需給逼迫」を煽り、原発を再稼働しようとしている。

 

(続)

 6月23日の朝日新聞朝刊の「参院選 政策の分岐点 エネルギー」を読んで思った。

 記事の大筋は、「太陽光発電の普及で稼働率の低下した古い火力発電の休廃止が進んで、東電管内の来年1月の供給予備率がマイナスになる。電気代が上がっている。この状況下、岸田政権が原発を最大限活用する方針を打ち出した。しかし、原発も課題が多い。再エネも難しさは多い。政府は参院選で争点になるのを避けるが、真正面からの議論が必要。」というものだ。

 「太陽光発電の普及で稼働率の低下した古い火力発電の休廃止が進んで」というフレーズを何故、疑問視しないのだろう。何故、簡単に肯うのだろうか。事によっては、保健所を減らして失敗した大阪のコロナ対応と似た事かもしれないのに。エネルギー基本計画の2030年の電源構成は、火力発電のLNGと石炭は2019年の7割から4割、石油は2019年の7%から2%だ。石油火力について、一足飛びにやったのではないか。電気の安定供給の責任を放棄して、否、原発の再稼働如何が決まる頃に合わせて、需給逼迫が原発の稼働で救われるように。

 東電の火力発電部門(原発、水力、再エネを除いてLNG、石炭、石油だけ)のJERA(中部電力の同部門も吸収統合)は、火力の内、全ての石油火力を止めた。石油火力発電15基、合計出力1000万kw、を2020年4月までに休止した(注)。原発10基分だ。いまだに1基も動いていない。今、政府が需給逼迫対策として再稼働している火力はLNGと石炭火力で石油は一切無い。尚、2022年3月末に大井火力3基105万kwを廃止。

 休止中の12基の石油火力発電は、メインテナンスが続けられており、基によって、使用前点検等に1、2ヶ月から半年かかるが、再稼働出来る。LNG火力から順に石油火力も再稼働して行く。JERAは、東電(東電パワーグリッド)から、電源別に電気の注文を受けて、その電源を動かす。従って、石油火力発電が動くのは、東電から石油火力電気の注文が入るかどうかに依る。今の所、東電からLNG火力電気の注文は有っても、石油火力電気の注文はいつまでたっても無いそうだ。来冬まで半年以上あり、注文さえ確定させておけば、これらの石油火力15基どれもが再稼働に間に合うが、来冬の予備率の算定に全く入っていない。

 他の大手電力会社は、どこも石油火力発電、必要に応じ柔軟に使っている。止めている石油火力があっても、安全予備率を確保した上で止めており、大丈夫ということだ。JERAの姿勢・対応と同じだ。予備率がマイナスになっても、石油火力を止めたままで動かさないのは東電だけである。安定供給が使命の電力会社が、将来の予備率がマイナスで、なす術が無いということがあるだろうか。東電の支配株主の国がJERAに石油火力電気の注文を出さないと決めているのだ。国は国民を騙しても、停電で脅かしても、原発を再稼働したいのである。


 これらの、石油火力発電の12基の内、5基でも、太陽光発電の突然のバックアップや、逼迫時に速やかに出力を上げられるように、待機運転さえしておけば十分だ。燃料フィードは、せいぜい2ヶ月間で、しかも最低限のフィードで、燃料コストとCO2は、あまり心配しなくていい。固定費は高経年で減価償却は終わり殆ど掛からない。固定費が殆ど無いので、太陽光発電の調整のため火力発電の稼働率の低下によるコスト、即ち調整コストも殆ど無い。来冬まで、まだ半年ある。今、確定予約注文を出して、予備率に算入すればいい。全く需給逼迫の心配はない。

(注)

 JERAの火力発電所

      LNG火力発電      4,572   万kw 

    石炭火力発電    730    万kw

    石油火力発電    1,005   万kw   

            計       6,307    万kw


  JERAの2020年4月までに休止した石油火力発電所

  (2014年月から段階的に長期計画停止)

           出力(万kw)   燃料    運転開始  

  広野火力 1号機   60.0      重油・原油  1980年4月  福島県双葉郡広野町

       2号機   60.0    同上     1980年7月

       3号機   100,0    同上    1989年6月

       4号機   100.0      同上    1995年1月

  鹿島火力 1号機   60.0      重油・原油  1971年3月  茨城県神栖市

       2号機   60.0    同上     1971年9月

       3号機   60,0    同上    1972年2月

       4号機   60.0      同上    1992年4月

       5号機   100.0   同上    1974年9月 

       6号機   100.0   同上    1975年6月

  大井火力 1号機     35.0       原油    1971年8月  東京都品川区八潮

       2号機    35.0   同上      1972年2月 2022年3月31日 廃止

       3号機    35,0     同上      1973年12月 

  渥美火力 3号機    70,0   原重油     1981年5月  愛知県田原市

       4号機    70.0      同上     1981年6月

   計   機数 15機 1,005万kw  


 



2022年6月9日木曜日

電気が不足するからといって、原発など再稼働する必要は全く無い。大量休止した石油火力発電を再稼働すれば済むことだ。

 6月8日(水)のNHK 朝イチおける、水野 唯氏による説明でも、6月9日(木)の朝日新聞 社説によっても、電気が不足する理由を、次のように説明している。太陽光発電が増加し、その変動調整のために火力の稼働率が低下し採算が悪化し止めたからだと。そう、確かに、東電と中部電力の火力発電部門を吸収統合したJERAは、15基、1,000万kw有った石油火力発電所を2020年4月までに全て休止した。原発10基分に相当し、いまだに1基も再稼働していない。再稼働したのはLNGの姉が崎火力だけだ。JERAは全ての石油火力発電を休止した理由を「太陽光発電に押されて石油火力発電の収益性が下がったから止めた」と説明している。「押されて」とは、稼働率低下と同様な意味だろう。太陽光発電のせいにされている。しかし、これら15基の石油火力発電所は減価償却年数の15年をとっくに経過し固定費は発生しない。従って、太陽光発電の変動を調整する電源の設備利用率(稼働率)低下にかかるコストは、ほぼゼロである。

 簡単に太陽光発電の調整コストについて説明したい。需給が一致して火力発電だけで電気供給している時、急に陽が照り出し太陽光発電の電気が加わったとしよう。それに合わせて火力発電は同量の電気を、燃料フィードを落として減らす。火力の電気は太陽光電気に置き換わり、その分、火力の燃料費、則ち変動費(=可変費)が無くなる。調整にかかるコストは燃料を減らした時の固定費だけだ。変動電源調整のための、火力発電の設備利用率(稼働率)低下のコストと言われるものだ。調整火力電源の、それ以外の固定費と可変費は、元々の火力発電自体のコストであり、太陽光発電とは無関係だ。太陽光発電の調整に掛かるコストは、大きくは火力発電の固定費だけである。この固定費の一部が回収出来なくなるコストが稼働率の低下するコストである。

減価償却を終わり、殆ど固定費の発生しない高経年の石油火力発電所なので、可変費は前述の通り掛らないので、殆ど只で太陽光発電の調整に石油火力発電を使える。

石油火力を休止した理由は、太陽光発電の導入を難しくするためと、原発再稼働必要論醸成のためである。原発と太陽光発電は相互排他である。ひとえに、原発再稼働のためである。6月9日、JERAに確認すると、石油火力発電を再開しないということでなく、需給逼迫に備えて、LNG火力から順に再稼働していくということである。原発を再稼働する理由がない。


 石油がLNGより燃料コストやCO2排出が高い難をいうなら、多数の石油火力発電を最低限の石油燃料で、太陽光発電の調整の時の出力だけに備えて、待機運転しておく方法が有る。そうすれば、石油燃料をミニマムに抑えながら、太陽光発電の変動の調整幅を大きく取れ、太陽光発電が導入にし易くなる。使いきれない電気が出力抑制されたり、揚水発電に蓄電し切れず捨てられたりすることが最小限に抑えられる。電力需給逼迫は無くなる。一定発電しか出来ない原発のベースロードの下駄が、太陽光発電の調整幅を狭めている。その上、太陽光電気は余れば、その場で捨てられるが、原発電気の夜余る電気は、少なくとも送配電費用を回収する低料金で買われる。最悪、余っても、必ず揚水発電に蓄電され捨てられることは無い。需給の下駄を最小化し、太陽光発電の変動幅を最大化し、太陽光発電の導入を加速する。ピーク時の抑制は、あまり気にせず、導入を拡大することだ。単体でも過積載として既にやっていることだ。

 

2022年3月18日金曜日

東海第二原発いらない一斉行動 第三波を東海村で行なって来ました。

 私は、時々ですが、メッセージを書いた看板を掲げて原発反対のアピールをしています。一斉行動には同じスタイルで一人で参加させて貰っています。一波、二波は神奈川県の地元でやりましたが、3月5日、今回は、東海村でやろうと思い立ち、青春18切符を買って、普通列車で行って来ました。3時から2時間ほど、駅東口の東海村産業・情報プラザの入り口脇に、看板を掲げ、「女の子(愛称)」と「水戸地裁判決」のビラのセットを「自由にお取り下さい」と書いた台に置いて、横に座りました。

 今年の一月中旬頃、同じ場所でやった時のことです。偶々、東海村議会の議員の方から、「横浜から来たんですか。ご苦労さん」と声を掛けられ、お話を聞けました。「村民の反対の率は7割ぐらいで関東と変わりませんよ。村民の間で話題にしにくい。ビラの受け取りは関東よりも遥かに良いでしょ。」と言われました。ビラの受け取りは、その通りでした。私が、「そうなら、村議会は、何故、賛成議員が過半数なんですか。」と聞くと、「原発の方針を明らかにせず、当選している。」と言われました。

 今回に戻ります。座っていると、5、6人の大学生ぐらいの一団が、看板を振り返っているので、全員にビラを手渡しました。そのビラを一人一人が立ち止まって、皆、食い入るように見てくれました。私は、その様子を見て思いました。家庭でも仲間ともあまり話題に出ない、自分達の村にある原発を、今、消費地の関東の人々が、どう見て、どう思って、反対運動をどうしているか、を強く知りたいのではないかなと。

 東海村議会は、今、日本原電も理事に入る商工会が出した請願を、通すところまで来ています。請願の内容は、ありていに言えば、村内の経済のために、稼働する時に必要になる避難計画を、内容はいい加減にして、とにかく早く作ってくれというものです。村民に説明どころか、知らせないで進めています。東海村は距離と同じく住民の思いも、構成的に消費地の人に一番近い原発立地自治体ではないでしょうか。次回は、配るビラは今回と同じで良い、看板のメッセージは、何をどう訴えるか、車中で考えながら、横浜に帰って来ました。


2021年11月28日日曜日

東海第二原発に反対する関東圏の人は、東海第二原発周辺市村の反対派と一緒に集まり、「私は原発稼働のために避難はしたくない」とストをしよう。

 東海第二原発の再稼働については、周辺市村の意思が強く及びます。水戸地裁は福島のような過酷事故を起こす。放射能からの避難は不可能だと言って運転禁止の判決を下しました。事故の際に同じ被害者になるであろう横浜に住む私は、東海第二の周辺市村に再稼働を賛成されたら堪りません。

 私たちは福島で、原発の事故避難がどんなに悲惨なものかよく知りました。原発の深層防護に第五層があり、原発の稼働のために避難を強いられることは、原発無くとも電気が足りている、また、カーボンニュートラル達成が何年か遅れるが出来ないわけでない中、人権侵害で憲法違反です。

 私のように堪らないと思う関東圏に住む人と、周辺市村の反対派が一緒に集まり「原発電気は要らない、私は原発稼働のために避難はしたくない」と宣言しストをするのがいいと思います。政府と自治体は、このような人々を弾圧することも、「避難計画策定済み」とすることも出来ません。こう叫ぶことで、原発稼働が如何に人権侵害で憲法違反なものか分かり易くすると同時に、水戸地裁判決を強固にします。


2021年10月24日日曜日

第6次エネルギー基本計画の電源構成は間違いである。グレタさんは放射能を出してまでCO2を出すなとは言っていない。

  第6次エネルギー基本計画の2030年電源構成は大まかに四つのエネルギーに丸められる。「原発が2割、再エネが4割、石炭が2割、LNGが2割」。本来、計画とは目指すべき目標を立てるものである。そうなっていないから、この電源構成は間違いである。今回の電源構成を決める要因は四つある。

 一つ目は、「原発は可能な限り減らしたい」、

 二つ目は、「再エネは最大限導入したい。4割から更に高みを目指せる」、

 三つ目は、「石炭は減らさなければばらない」、

 四つ目は、「2050年カーボンニュートラルを実現したい」。

この四つの要因の解となる電源構成は、「原発ゼロ(2割減)、再エネ5割(1増増)、石炭ゼロ(2割減)、石油1割(1割増)、LNG4割(2割増)」である。

 基本計画は、一つ目と四つ目の要因が著しく相反すると言う。四つ目を立て、相反する一つ目を下ろす解を出したが、間違いだ。何故なら、一つ目の方が四つ目の要因より目指す重さが大だからだ。放射能の方が、CO2よりも環境に遥かに悪い。環境適合性だけでなく、安全性でもだ。カーボンニュートラル達成は下ろさなくとも2060年に延ばせば良い。そして、原発ゼロの電源構成を設定するのが正解である。福島事故の放射能の環境処理は、現に、こんなに困っている。原発をやめるためにカーボンニュートラルの実現時期が遅れて、日本を、どこの国が非難出来ようか。中国は2060年だ。グレタさんも、放射能を出してまでCO2を出すなとは言っていない。電源構成決定の要因に、もう一つ有る。「国民一人ひとりの省エネが肝要」。正解の電源構成は、その達成に、国民が意欲と責任を持って、即ち政府の言う「自分ごととして」目指せられる計画である。


2021年8月14日土曜日

第6次エネルギー基本計画案が8月4日に公表され、9月3日からパブリックコメントが募集開始され10月4日の締め切りが近づいています。計画案の、おかしな点を13箇所、指摘します。

 エネルギー基本計画は別に行われた「発電コスト検証ワーキンググループ」の報告と一体のものです。その内容について、次の点が、おかしいと思いませんか。

1.原発は安全だと言いながら、福島級の過酷事故を起こすことを想定していること。

 これは、原発の深層防護の第5層を設け、原発が過酷事故を起こし人間に被曝と避難を強要すことと整合する。3.11後、いつの間にか、原発の方が人間の上位に立っている。

 基本計画は、2000炉・年に一回、つまり、50基の原発が40年稼働して、その間に一基が福島級過酷事故を起こすという想定。 2000炉年とは、放射能の半減期に比べれば、如何に短いことか。 放射能を次々と地球上に堆積していくようなもの。今生きている我々だって、福島だけではない。沖合巨大地震も近づいている折り、11年も止まっていた後、再稼働したら発電開始から直ぐ44年に達し、事故率が抜きん出て高い東海第二原発こそが、さしずめ、計画が想定している福島級過酷事故を起こす原発の第一号なのだろう。

 なお、本文では「事故を二度と起こさない」とも述べている。だから、安全を丸投げした原子力規制委員会に避難計画のチェックを要求しない。政府と規制委が同床異夢であることを放置し、国民に悟らせない。

2.「脱炭素」の前に、より深刻な「脱放射能」が有ったことを、すっかり忘れ、「脱炭素」を「脱放射能」の先に立てる「物事の軽重の転倒」。

3.「規制基準への適合を審査するのであって、”安全”と判定するのではない」と、自ら言う原子力規制委員会に、原発の再稼働如何の帰趨を丸投げしていること。規制意は第5層のチェックさえしない。 

4.原子力規制委員会に委ねたはずの原発再稼働が決まったかの如く、プルサーマル運転でプルトニウムを消化するための原発の再稼働を必須とする核燃料サイクルを、脈絡もなく唐突にやると決めていること。

 彼らの挙げる、核燃サイクルをやる理由は、資源の有効利用にしても、高レベル放射性廃棄物の減容化・有害度低減にしても確かなものでないこと。

5.使用済み燃料の処分を国民に要求するばかりで、使用済み燃料の発生を無くしたり抑えることは、端から頭に無いこと。このことが、国民の共感・協力を仰ぐために如何に肝要かを自覚出来ていないこと。

 「核のごみ」処分地が受け入れる"ごみ"は、使用済み燃料を更に再処理した後のゴミである。基本計画の文章は、支離滅裂に次のように述べている。

6.原発の欠点について、一言も触れていないこと。

 欠点1:ひとたび、戦争になれば、核弾頭を抱いてミサイルの標的になるようなもの。核先制不使用の条約締結が求められている折、その抜け道になる。

 欠点2:事故の発生、地震や避難への不備、データ改竄・隠蔽等で、直ぐ止まってしまう不安定供給電源。 

 欠点3:原発は原料発掘から保全廃棄までCO2の発生は少なくない上、冷却に用いた温排水を海に流す、海水温暖化装置。

 欠点4:太陽光発電の変動吸収の幅を狭め邪魔をする原発の硬直性の欠点に対しては、ベースロードという特権を与えている。

 欠点5;原発事故による土地の喪失を、広島、長崎と同じぐらいにしか考えていないこと。

7.原発電気のいわゆる、コストは、電気料金や税金として現世代に公然と請求出来るものの捕捉に過ぎず、自由財・公共財の毀損や、避難するコスト、将来世代が負うコスト、その他、お金の付けようのないコストが含まれていないという認識が全く欠けていること。(そして、一番大事な、晩発性の健康被害)

8.原発のコストに燃料費が入っていないこと。 

 燃料費に代わり、「使用済み燃料」を将来リサイクルする費用の「再処理費用」(「核燃料サイクルコスト」)の中のウラン燃料に計上されている。ーーーコスト等検証委員会 

 燃料を調達(ウラン燃料製造費)し装填されるまでの費用は発電後、「使用済み燃料」という資産に振り返られ費用認識されない。ーーー会計

 これは、4で述べた核燃料サイクルを、やると決めていることと直結している。燃料が国産で供給制約が無く低廉と言っていることと直結している。核燃サイクルが破綻すれば、「使用済み燃料」の資産を取り崩し、費用として全額認識しなくてはならなく、同時に再処理費用が無くなるはずが、再処理費用(会計)の太宗が埋没原価であり、取り消すわけにはいかない。結局、今の原発コストは燃料費の認識を先送りしているだけである。物的には、核燃サイクルが破綻すれば、今、処分場を見つけようとしている「核のごみ」処分が、再処理後の高レベル放射性廃棄物でなく、使用済み燃料そのものの高レベル放射性廃棄物の処分に変わる。

9.東京電力が、東海第二原発電気を火力発電コスト(石油火力26円/kwhぐらい)に近い価格で日本原電から買おうとしている時に、原発のコストは今だに11円/kwh台だと言っていること。

 東海第二原発電気の買取単価を東電は公表しないが、次のような事実が有る。2020年6月の株主総会で、日本原電から東海第二原発の電気を買い取る経済性について、たんぽぽ舎の山崎久隆氏に「買い取る目算は有るのか」と質問され、「日本原電が提示した買取単価より高いコスト単価の電源が、置き換わる自社の火力発電の中にまだ有る。」 と答えた。 

 NPO法人原子力資料情報室「東海第二原発の再稼働は電力消費者に資するか」(2020.2 松久保肇氏著)に依ると22.7円/kwh。

 東京電力が太陽光電気を買い取る価格は、4円から8円/kwhで、これと固定買取価格の差が再エネ賦課金になる。それでも、東海第二原発電気を買うと言うなら20円/kwh近い再エネ賦課金を国民に返還しなくてはならない。大手電力会社はこの賦課金の利得を原発維持に使う。    

10.太陽光発電の固定買取価格が、12円/lwh(2021年認定の10kw以上設備)と電気料金の半分以下になっても尚、再エネ賦課金が発生すること。

 消費地で生産され、謂わば、産した所ですぐ使える太陽光電気を、わざわざ一極集中発電所の大手電力会社に、回避可能費用で買い取らせているから。回避可能費用は、卸市場価格に連動して4円から8円/kwhの間で推移。(注)昨年12月、1月の卸市場価格の高騰は、原発必要論を醸成するため、賦課金を減らしても、JERAが2010年に全ての石油火力を廃止して仕組んだ一時のもの。この後、政府は流石にやり過ぎと思ったのか姉ヶ崎火力を復活し、石油火力廃止は認可制になった。

11. 住宅用や地上設置の太陽光発電所から電気自動車に直接に給電するという、促進する両者のシナジーを追求していないこと。

 (注)シナジーの効果:太陽光発電所の発電量の多い時に給電し、雨天や夜に放電のみする、否応無いが負担の無い「ディマンドレスポンス」が、全国の電気自動車が大きな蓄電池となることで仕組まれる。同時に、電気自動車の動力が「放射能」や「CO2」から完全に無縁になる。需要家が電気を受け取りに行くので、送電が不要になる。電気自動車が災害停電時に太陽光発電所から被災地に電気を持ち届けられる。再エネ賦課金が完全に無くなる。

 大手電力会社は太陽光電気を買い取り再エネ賦課金を貰い続け、それを原資に原発を維持し、再稼働の暁には夜、駐車中の電気自動車に夜、余る電気を売りたい。しかし、こうして、発電中の太陽光発電を直接、電気自動車に給電すれば、再エネ賦課金は無く、電気自動車の動力が、CO2だけでなく、放射能からも無縁になる。また、トヨタは電力の系統からの供給体制を崩したくない。

12.住宅を始め施設、ビル、駐車場に空きスペースがいっぱい有るのに、太陽光発電の適地不足を声高に言うこと。

13.ALPS処理水(正しくは事故汚染水)について、「関係者の理解無しには処理水を処分しない」との県漁連との約束が有るにも拘らず、計画案の「福島事故後10年の歩み」の項で平然と、海洋放出を行うと言っていること。

 これは、4項に述べた、核燃料サイクルをやると決めていることと直結している。燃料デブリに触れた福島の事故汚染水も、「六ケ所再処理施設」で被覆菅を破り再処理に使われる水も、核燃料に直に触れた水はトリチウムを大量に含む。稼働すれば、「六ケ所再処理施設」は、毎年、福島事故汚染水の四倍ものトリチウムを含む水を、普通に海に流す。福島事故汚染水を海に流してはいけないということになれば、「六ヶ所再処理施設」は稼働出来ないということになる。

14.安全神話は、国民がエネルギーを「自分ごと」として捉えておらず、知識・理解不足だったからと、今後は、国民の理解を深めるコミュニケーションを充実させ、国民の原発に対する不安感、政府と事業者に対する不信感・反発を除くと計画をしていること。

 安全でないと分かった原発を尚、進めようとする人々が、国民の原発に対る恐怖を緩和するために何をどうコミュニケーションするかは、原発安全神話に代わり放射能安全神話の流布か或いは原発の防護層が何重にも有るからよく知って事故を覚悟して逃げる練習をしろと言うしかないではないか。


2021年3月9日火曜日

原発のDNA

原発は危険なので、

特に狭くて地震国の日本では

立地するために

絶対安全と言う他なかった。

言った手前、

安全対策は不要になった。

金縛りのように安全対策が打てなくなった。

危険なものを人倫に背いて敢えて入れる時の必然。

それが安全神話。

過酷事故が起こった後、初めて安全対策を打っている。

それが安全神話の必然。

絶対安全と言った人が

神話を一番信じた。

恐怖と責任を忘れるために神話を信じるほかなかった。

ミイラ取りがミイラになった。

自分たちの安全作業さえおろそかになった。

原発が危険だけではない。

それを扱う人間固有の弱さがもっと危険。

これが、原発の危険の本質。

どこまでいっても、拭い去れない。